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米国消化器病週間(DDW)2024において経口α4β7インテグリン阻害剤EA1080に関する演題を発表

2024年04月26日

EAファーマ株式会社

 EAファーマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:籔根英典、以下「EAファーマ」)は、2024年5月18日から21日まで開催される「米国消化器週間(Digestive Disease Week:DDW)2024」において、当社が独自に創製、開発中の炎症性腸疾患治療薬、開発コード「EA1080」に関するデータを発表することをお知らせします。

 EA1080は、α4β7インテグリン阻害作用を有する経口投与可能な低分子化合物です。炎症性腸疾患の腸管粘膜病変部位では、リンパ球をはじめとする炎症性細胞の過度な集積・浸潤が認められます。その一連の反応は、炎症性細胞表面に発現するインテグリンと、腸管粘膜の血管内皮細胞に過剰に発現する接着分子(MAdCAM-1等)との結合により仲介されています。EA1080は、選択的にα4β7インテグリンに拮抗することにより、MAdCAM-1との結合を介する細胞接着反応を阻害し、炎症部位への過剰なリンパ球浸潤を抑制することで、抗炎症作用を発揮すると考えられています。

 本学会では、EA1080の臨床第Ⅰ相試験(抄録番号:4031094)に関するデータの発表を予定しています。

<発表予定の試験データ>

抄録番号 演題名 発表日時(現地時間)
4031094 ORAL ALPHA 4 BETA 7 INTEGRIN ANTAGONIST EA1080 DEMONSTRATES SUSTAINED TARGET ENGAGEMENT IN A FIRST-IN-HUMAN STUDY IN HEALTHY MALE PARTICIPANTS.:
EA1080の臨床第Ⅰ相試験結果
5月19日(日)
ポスター発表

 当社は、消化器のスペシャリティ・ファーマとして、革新的な新薬を創出することで、炎症性腸疾患治療の選択肢を広げ、患者様とそのご家族のQOL向上に、より一層貢献できるよう努めてまいります。

本件に関するお問い合わせ先
EAファーマ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
TEL: 080-4176-5206

《参考資料》

1.EAファーマ株式会社について

エーザイ株式会社の消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社は、エーザイグループが60年以上取り組んでいる消化器事業と、アミノ酸をコアとする味の素グループの消化器事業が、2016年4月に統合して設立された、研究開発、生産物流、営業・マーケティングのフルバリューチェーンを有する消化器のスペシャリティ・ファーマです。
EAファーマ株式会社の詳細情報は、http://www.eapharma.co.jp/をご覧ください。

2.炎症性腸疾患について

炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)は、一般に潰瘍性大腸炎とクローン病の2疾患からなり、腸管の粘膜に潰瘍ができる炎症性の疾患です。症状は、腹痛や下痢、血便などで、多くの場合は症状が軽快する「寛解」と悪化する「再燃」を繰り返し、患者様のQOL(生活の質)を低下させます。本疾患は、発症メカニズムが未だ解明されておらず、厚生労働大臣により「指定難病」に指定されています。 2019年の国内患者数は、潰瘍性大腸炎約22万人、クローン病が約7万人で、近年、増加する傾向にあります1)

1) 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班による
「潰瘍性大腸炎の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識」(2020年3月改訂)
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」班による
「クローン病の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識」(2020年3月改訂)