研究職
原薬担当 M.A.
※掲載内容は、取材当時のものです。
なぜ製薬業界(この仕事)を目指したのですか?
小学生の時に炎色反応の実験をした時から化学が好きで、大学では有機化学を専攻しました。その中でも複雑な分子を合成することに魅力を感じ、大学院では天然物合成の研究を行いました。医薬品は人の命に直接貢献できるモノであり、近年の医薬品は構造が複雑で合成が非常に難しいものが多いです。研究で培った有機合成の知識と経験を生かし、かつ世の中に貢献できる仕事に就きたいと考えて製薬業界に入りました。
One day Schedule
- 8:30
- 出社、実験室へ
- 9:30
- 実験の合間にメールチェック、データ整理等
- 12:00
- 昼食
- 13:00
- 実験
- 15:00
- 海外パートナーとの電話会議
- 16:30
- 実験、データ整理
- 17:15
- 帰宅
※掲載の時間は、ある日の1例です。当社の1日の所定労働時間は、7時間45分です。
現在の仕事、活動について教えて下さい。
現在の仕事は、医薬品の有効成分である原薬の製法開発です。医薬品の探索過程で開発された製法は、高価な試薬を使用している、収率が低い、発熱が激しく大スケールでは危険である等の理由で、そのまま生産に使用することが難しい場合があります。また原薬は、目的の結晶形で得ること、残留溶媒を一定以下に低減すること等も要求されます。これらの課題を回避し、コストと安全性に優れ、安定した品質で原薬を作ることのできる製法を構築するのが主な仕事です。当社は原薬の製造工場を有しないため、構築した製法は国内外パートナー企業に技術移転し、スケールアップ製造を行います。パートナーとのビジネスも重要な仕事となります。
EAファーマの発足により、よかったと思うことは何ですか。
当社はエーザイグループの一員として、hhc活動を行っています。昨年は研究所に患者会の代表をなさっている患者様がお越しになり、患者様の日々の生活における喜びや苦労についてお話を伺いました。その際に「私たちはこの薬を長いこと待っていたんですよ」という患者様の言葉を頂きました。hhc活動を通じて患者様の生の声を聞くことで、日々の自分の仕事にやりがいを感じながら仕事ができています。
部署の雰囲気はどうですか
上下に関係なく率直に意見を述べることができ、かといって声高に主張する人の意見ばかりが通るわけでもなく、部署の雰囲気は良いと思います。上司・先輩は明るく穏やかな人が多く、接しやすいです。
プライベート(土日や長期休暇)はどの様に過ごしていますか?
平日は研究所でデスクワークや実験の日々なので、土日はなるべく外に出るようにしています。最近はロードバイクにはまっていて、土日は荒川を走っています!長期休暇は仲間とロードバイクで峠を登りに行くこともあります!天気が悪い日等は家から出ずに、飼っている猫と遊ぶ等、のんびりと過ごします(猫からは「たまには付き合ってやるか」感が出ていますが・・・)。休みには仕事のことを忘れてリフレッシュすることで、新たな気持ちで翌週から気持ちよく働けますし、新たなアイデアが閃くこともありますね!
今後の目標を教えて下さい
もったいないことですが、世の中の新薬候補化合物の中には、優れた効果を持っていながらも様々な理由で開発中止になってしまう化合物があります。自分が貢献できるのは品質の高い医薬品をできるだけ早く患者様にお届けすることですので、患者様が待ち望んでいる新薬を一刻も早くに届けられるよう、頑張っていきたいと思います。
学生の皆様へのメッセージ
就職活動中、何十社受けてもエントリーシートや面接が通らず、自分を否定されているような気持ちになることもあるかと思います。当時はなかなか気づけませんでしたが、エントリーシートをチェックしたり面接する方々は、「正解」が知りたいのではなく「あなたがどんな考えを持っているのか?」が知りたいのだと思います。ですから面接では変に気負って無難な回答に終始するのではなく、「自分はこういう考えを持った人間なんだ」というありのままの姿を出すことが一番重要だと思います。逆に言えば、もし、ありのままの自分を面接で出すことができたなら、その会社はあなたに合っていると思います。あなたが入社後に活躍できる、自分に合った会社を見つけられるよう頑張ってください。